ホームページを作ったのに、問い合わせが増えない。
Web担当者を置いたのに、まったく成果が出ない。
「何から手をつけたらいいのかわからない」まま時間だけが過ぎていく…
これは、私が25年以上で見てきた中小企業の“日常”です。
しかし、それは経営者の努力不足ではありません。
そもそも多くの中小企業は、
「活用するための前提条件」 を知らないのです。
このページでは、
- “なぜ活かせないのか”
- “どんな誤解があるのか”
- “数字から見える現実”
- “どうすれば活かせるのか”
経営者が 迷わず、間違った選択をしないために、
Webの基本をわかりやすくまとめています。
なぜ“95%の会社はWebを活かせていない”と言えるのか
あるビジネス書では、
「中小企業の約85%はWebを活用できていない」 と指摘されていました。
しかし、現場で会社を見てきた肌感覚では、
正直この数字は 控えめ です。
実態に近いのは「95%以上が“活かし切れていない”」 という印象です。
- 大企業は「営業マン頼み」、でも「ホームページも強い」
- 中小企業は「ホームページがあるだけ」
- 小規模事業は「更新されていない」
こうした状態がほとんどで、
成果につながる形でWebを活かせている中小企業は、
体感で5%前後 です。
(データが示す現実)半分はHPなし、1割しか活用できていない
中小企業実態調査では、
ホームページを持つ会社は約48.5%。
つまり、半分はHPすらありません。
さらに、別調査では
デジタルマーケティングに取り組む会社は約1割。
つまり、
- 50%:HPすらない
- 50%のうち90%:HPを“活用”できていない
- 活かせているのはごく一部(5%前後)
という構造です。
Webの価値が誤解されている
多くの会社は、
Webを 「会社案内、名刺代わり」として扱っています。
しかし本当のWebは、
24時間働き続ける営業マン のような存在です。
私はよく経営者にこう伝えています。
“Webは年収400万円の営業マンを育てるのと同じです。”
営業マンを育てるように、
Webも時間をかけて「育てて」「改善して」成果が出る。
※Webに400万円使ってくださいという意味ではございません。
また実際には、営業だけでなく、採用、広報の役割も担っています。
次の章で詳細にお伝えします。
制作会社と経営者の“知識ギャップ”がある
Webは本来、
- 広報
- 営業
- 採用
という会社の三大機能を外に向けて再現、発信する仕組みです。
しかし…
■ 経営者は
- Webが働く仕組みを知らない
- 作れば何とかなると思ってしまう
- だから価値が見えない
■ 制作者は
- ブランドの価値を翻訳する意味を知らない
- 会社の“本当の目的”を理解していない
- 専門用語を使ってしまい、説明が不足する
両者とも悪くありません。
ただ、つなぐ役割(通訳)が不在なだけ。
※価値の翻訳=魅力を “伝わる言葉” に変換すること。
伝わり方のズレをなくし、成果につながる形に整えます。
→ 価値翻訳の詳細はこちら
よくご相談いただく失敗例です
- HPが半年以上できない
理由は「資料を出さないから」と言われるが、何を出せばいいか説明がない - 専門用語で煙に巻かれ、わからないまま完成する
- あとで質問すると“あなたが いいと言った”で終わる
- SEOができてないのに“マーケのプロ”だと追加提案される
これは全部、“構造の問題”です。
誰も悪くないのですが、理解できないままだと繰り返してしまいます。
Webの立ち位置が不明確(広報・営業・採用の不在)
多くの会社は、
Webの三大役割を“明文化していない”ため、
サイトがブレます。
✔ 広報マン
会社の存在価値・魅力を伝える
✔ 営業マン(入口担当)
問い合わせを生む道筋をつくる
✔ 採用担当
求職者の不安を取り除き、応募につなげる
これらが明確でないと、
誰に向けたサイトかわからなくなる → 成果ゼロ
というパターンになります。
Web制作は“会社の弱点が可視化される鏡”である
Web制作のプロセスで、
ほぼ全員の経営者がこう気づきます。
- 「PR、全然できてないね…」
- 「採用、何も言えてないね…」
- 「強みって何だっけ?」
Webは、
会社の本質(強み・弱み・選ばれない理由)がすべて露出する鏡
なのです。
これは悪いことではなく、
改善のチャンス。
そもそも“Webに働いてもらう”発想がない
日本の中小企業の多くは、
Webを “働く仕組み” として扱っていません。
- 放置してもいい
- 更新は義務じゃない
- 営業マンの代わりにはならない
と思われています。
でもWebは本来、
24時間働く外部チーム です。
役割を与えれば成果が出るし、
育てれば売上に貢献します。
どうすれば「活かせるWeb」になるのか(3つの解決策)
① 価値の翻訳
「伝えたいこと」ではなく
「相手が理解できる言葉」に直す。
② 導線設計(迷子ゼロ)
初めての人が迷わない順番にする。
③ スマホ前提
7〜8割はスマホ。
片手で見ている人に合う設計へ。
これだけで成果が劇的に変わります。
まとめ:Webは“会社の外部構造そのもの”です
Webは 広報・営業・採用を外部向けに発信したもの。
だから会社の本質がそのまま出ます。
活かせる会社は、
Webを“作るもの”ではなく
“働かせる仕組み” として扱っています。
だからこそ、95%が活かせていないことは
責めるべきことではなく、
“知らされていないだけ” なのです。
