
ワインレッドで表現する高級感のイメージ
このパレットでは、華やかでありつつ品もある「ワインレッド」を基調に黒とグレーが入ったパターンを紹介します。

ワインレッドは名前の通り、赤ワインの色のような紫がかった濃い赤色です。日本名では、臙脂(えんじ)色や葡萄茶(えびちゃ)色が近い色になるようです。赤よりも落ち着きのある色なので、大人のイメージを感じさせる色です。
サブカラーに黒とグレー(シルバー)を入れて、高級な赤ワインのボトルのように、伝統を感じさせる落ち着いた組み合わせにしました。
高級感のある色の中でも、ワインレッドはグレー(シルバー)との相性がいい色で、ネクタイでもよく見かける色の組み合わせです。
ワインを中心としたお酒を扱うショップはもちろん、雑貨やインテリア用品にも合う色だと思います。
[カラーキーワード]高級、伝統的、プレミアム、ワイン、歴史、重厚感
カラーパレットの色の意味(RGB/HTMLカラーコード)
メインカラー(ワインレッド)
R134 G32 B64 / #862040
[ワインレッドのイメージ]伝統的、高級感、情熱的、活動的、意欲的、暖かい、熱い
赤ワインのイメージから付いた色名です。真っ赤よりも落ち着いた大人の雰囲気のある色です。
年代物のワインのようなイメージから、伝統や歴史、重厚感を感じる色です。
※似たようなイメージの色名「ボルドー」は、ワインレッドより茶色みが強い色です。
赤系の色は、人間の血の色でもあることから、活動的、情熱的な気持ちを高め、購買意欲を掻き立てる色でもあります。彩度が高くよく目を引く色なので、注目させたい部分で使われることが多い色です。
サブカラー1(黒)
R34 G0 B0 / #220000
[ワインレッドのイメージ]フォーマル、シック、厳粛、高級、モダン、堅い
重たい、暗いイメージのある黒ですが、シャープさと重厚感も感じる色なので、広い面積で使用すると、高級なイメージを与える色です。
フォーマルなシーンでも使われる色で、洗練された厳粛なイメージを与えます。
テキストの色としても一番読みやすく、どのシーンにも合う色です。
他のどの色からも影響をうけないことから、自信を感じさせる色でもあります。
今回は、真っ黒(#000000)ではなく、少し茶色味のある黒にすることで、より歴史を感じる組み合わせにしています。
サブカラー2(グレー)
R219 G219 B219 / #DBDBDB
[グレーのイメージ] 静か、落ち着き、都会的、品がある
グレーは、都会的で洗練された印象を与えます。
薄いグレーは他の色を引きたててくれる色でもあります。
銀色をイメージした薄いグレーを組み合わせることで、より高級なイメージにしています。
アクセントカラー1 (白)
R255 G255 B255 / #FFFFFF
[白のイメージ]清潔、爽やか、上品、純粋、神聖、雪、紙
白は爽やかで清潔感を感じる色です。
上品で神聖な印象も与える色なので、黒や金と組み合わせることで、高級感を感じさせます。
またどの色にも合う色なので、難しい色を組み合わせる時に、全体をまとめることもできる色です。
アクセントカラー2(金)
R201 G163 B51 / #C9A333
[金のイメージ] 高級、お金、金塊、光、輝き、明るい、希望
高価な「金」そのものの色は、 まさに高級感を感じる色です。高価なアクセサリーをイメージする人も多いでしょう。
輝くイメージから、希望を感じる色でもあります。
ただ、あまり多く使いすぎると、品のないイメージを与えてしまうので気を付けましょう。
ワインレッドで「高級感」を感じさせる理由
ワインレッドは、赤の中でも
落ち着き・深み・時間の経過を感じさせる色です。
鮮やかさや勢いではなく、
- 積み重ね
- 成熟
- 静かな自信
を連想させるため、
感情を煽らない大人の高級感を表現できます。
赤の「意志」に対して、
ワインレッドは
覚悟や背景を感じさせる色だと言えます。
ワインレッドを使うときの注意点
ワインレッドは深みがある分、
使い方を誤ると 重い・暗い・閉じた印象 になりやすい色です。
特に、
- 面積が広すぎる
- 情報量が多い状態で使う
- 明るさの逃げ場がない
と、「高級」ではなく
近寄りがたい印象を与えてしまいます。
ワインレッドは、
主役にしすぎない設計が重要な色です。
ワインレッドが向いているケース・向いていないケース
ワインレッドが向いているケース
- 歴史・物語・背景を大切にするブランド
- 大人向け・成熟した層を想定したサービス
- 派手さよりも深みで選ばれたい分野
「わかる人に伝わればいい」
そんなスタンスのブランドと、
非常に相性のよい色です。
ワインレッドが向いていないケース
- 軽快さ・明るさ・親しみやすさを重視したい場合
- 初回接点で安心感を強く出したいサービス
- スピード感や即時性が必要な場面
ワインレッドは、
時間をかけて伝える色であることを理解する必要があります。
ワインレッド/ボルドー/バーガンディの違い
ワインレッド、ボルドー、バーガンディは
似た色として使われがちですが、
本来は少しずつニュアンスが違います。
- ワインレッド
赤ワインを思わせる総称的な呼び方。
深み・大人っぽさ・落ち着きを感じさせる色として
幅広く使われます。 - ボルドー(Bordeaux)
フランス・ボルドー地方のワインに由来する呼び名。
赤に紫や黒を含んだ、
重厚で格式を感じさせる色です。
「伝統」「歴史」「本格派」という印象が強くなります。 - バーガンディ(Burgundy)
同じくワイン産地に由来しますが、
ボルドーよりやや赤みがあり、
品のある華やかさを含んだ色。
クラシックでありながら、
どこか色気を感じさせます。
同じ系統の色でも、
呼び方が変わるだけで
伝わる背景や世界観が変わるのが特徴です。
ワインレッド系の色は、
色そのものだけでなく
「名前が持つ物語」まで含めて選ばれる色なのです。
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上記もしくは、以下の「日本の美しい色」もおすすめです。
「(日本の伝統色(和の色)」は、優美で品格のある色が多いです。まさに高級感を表す色だと思います。
(執筆者:ころまるん)




