【経営者編4|実践編2】比較されても選ばれる“売れるページの型”|定型化・比較・クロージングの実践

実践編1では、
「お客様がどんな順番で判断し、どこで迷い、どこで離脱するのか」
——この“判断プロセス”をもとに、
ページ全体の流れを整える方法をお伝えしました。

しかし、迷わない導線をつくっただけでは、
まだ “選ばれるページ” にはなりません。

お客様は必ず比較し、
その比較の瞬間に 「なんかいい」「ここが安心できる」
感じられる会社が選ばれます。

そこで 実践編2 では、

  • ページの“定型化”がなぜ売上に直結するのか
  • 比較表に入れるべき「本当の判断基準」
  • 弱みを正直に書くと信頼が跳ね上がる理由
  • 「最後の一押し」が決まるクロージング導線

など、
比較されても選ばれる“売れるページの型” を具体的に解説します。

あなたの会社のホームページが 「選ばれる側」 に変わるための
最重要ポイントです。

目次

どの商品(サービス)でも使える“ページの型”を作る

ページづくりで一番やってはいけないのは、

「商品ごと、似たサービスごとにレイアウトをバラバラにすること」。

売れている企業は必ず
“型(パターン)” を持っています。

そしてこの “型” は
デザインの手抜きではなく、

「お客様の理解負荷を減らす」という
最高レベルのUX技術です。

① ページを定型化すると「迷わない」になる

どんな商品でも、
情報の並びが同じだと、読み手はストレスを感じません。

  • どこに何があるのか
  • どの順番で説明されるのか
  • どの位置に価格や特徴があるのか

これが“予測できる状態”になると、
お客様は安心して比較・判断ができます。

そしてもうひとつ、とても大きな効果があります。

定型化されたページは “特にECで” ファンが増えやすい

ECの場合、
お客様は「複数の商品」を短時間で見ることが多い。

だから、
毎回同じレイアウトで情報が並ぶこと自体が
“安心の体験”になる。

  • 「ここの商品ページ、見やすい」
  • 「比較がラク」
  • 「なんか心地いい」
  • 「ここ、もう一回見たい」

こうした小さな快適体験が繰り返されると、
お客様は自然と そのショップのファン になっていく。

特にECでは

“迷わない体験”=一番の信頼感

になる。

逆に、
毎回レイアウトが違うショップは

  • 情報を探すのに疲れる
  • 比較しにくい
  • 「なんか見づらい」と感じる

結果、
ファン化どころか 離脱と比較負け を引き起こす。

「ECは特に、分かりやすさがファン化につながる。
“迷わないショップ”は愛されやすい。」

② 毎回、企画やデザインを変える企業は“お客様の負担”を増やしている

商品のたびにレイアウトを変えるのは
企業側から見ると「こだわり」だけど、

お客様から見ると
「毎回ゼロから理解し直す地獄」。

  • 「どこ見ればいいの?」
  • 「価格どこ?」
  • 「比較しにくい」
  • 「情報の並びがバラバラ」

この状態は 視線の迷子 を生み、
購買意欲は一瞬で下がる。

“似てて、ちゃんと違いが分かるLP”

これを目指しましょう。
これはUXの最高技術なんですよ。

③ 型があると“比較”が最高にしやすくなる

定型化の最大のメリットは、

お客様が自分で比較してくれること。

量、価格、セット内容、特徴、強み、使い方…
全部“同じ位置”に置かれていると、
お客様は一瞬で判断できる。

  • まとめ買いが増える
  • ついで買いが増える
  • セット比較で売上が跳ねる

につながる正体。

④ 定型化 × 価値翻訳が最強の組み合わせ

定型化は
“理解負荷を減らす技術”。

価値翻訳は
“魅力を伝える技術”。

この2つを組み合わせると

「迷わない × 伝わる」
= CVR(成約率)が跳ね上がる構造

が完成する。

形をそろえるからこそ、
価値の違いがくっきり見え、
“なんかいい” が増えていく。

「型は手抜きじゃない。
お客様が迷わないための“最高の優しさ”。」

そして──

「デザインは“かわいさ・安心・比較しやすさ”
この3つを邪魔しなければいい。」

比較されても負けない“違いの見せ方”

お客様は必ず 比較 します。
むしろ比較しない人はいません。

そして比較される瞬間に、
多くの企業が“見せ方の間違い”で負けてしまいます。

ここでは、比較で勝つための
「違いの伝え方の技術」 をまとめます。

① 違いが伝わらない企業の共通点

ほとんどの企業が “差” を説明できていない理由は3つ。

  1. 自分たちの強みが言語化されていない
  2. 弱みを隠しすぎて逆に不安を生んでいる
  3. 違いを「量・価格」で語ってしまう

特に 3. は危険で、
価格で勝てなくなった瞬間に他社に飲み込まれる。

“本質的な違い”を語れなければ、比較では絶対に勝てない。

② 比較表に入れるべき“本当の判断基準”はこれ

比較表には、企業が入れたい項目ではなく、
“お客様が本当に判断で使う項目” を入れる必要があります。

  • 安心につながる根拠
  • 品質の一番の違い
  • サポート体制
  • 失敗しないための情報
  • 他社にないメリット
  • 好みに合うかどうか(ECで最強)
  • かわいさ・デザイン性(Z世代の重視ポイント)

ポイントは、

お客様の本音で比較されている項目だけ載せる。

自社が言いたい項目は入れなくていい。

③ 強みと弱みを“正直に”書くほうが信頼される

比較で勝つ企業は 弱みも正直に書く。

  • 「〇〇は得意ではありません」
  • 「△△の部分は当社より優れている会社もあります」
  • 「場合によっては他社のほうが向いています」

こう書くと、逆に信頼が跳ね上がる。

なぜか?

隠す会社より、正直な会社のほうが“安心できる存在”になるから。

そして安心は、比較の世界では最強の武器。

④ 他社を悪く言わずに“差”を伝える方法

比較で一番やってはいけないのは
他社を下げて自社を上げること。

これは逆効果になりやすい。

正しい伝え方はこう。

  • 「当社は〇〇を大事にしています」
  • 「△△は他社様が強い部分です」
  • 「お客様の用途によって最適が変わります」

こうした “誠実な差の伝え方” が
不安を消し、信頼を生み、比較で勝つ力になる。

まとめ:違いの本質は“量と価格”ではなく“納得感”

比較に勝つのは、安さでも派手さでもない。
“納得感” と “安心感” がある会社。

違いが清く・正しく・やさしく伝われば、
お客様は迷わず選ぶ。

「比較は戦いじゃない。
お客様が“後悔しない選択”をさせてあげること。」

最後に“決めたくなる”クロージング導線

ページの最後は、
お客様が 「よし、ここに問い合わせよう」 と思うか、
「うーん…保留」 に戻るかの分岐点。

しかし多くの企業は、
ここで 言うことがなくなってしまう

その結果——

  • 「誠心誠意がんばります」
  • 「しっかりご要望をお伺いします」
  • 「お気軽にご相談ください」

この “最後の3パターン” だけしか出なくなる。

読者からすると悪い言葉じゃないけれど、
決め手にはならない。

なぜか?

最後に“決めたくなる”クロージング導線

ページの最後は、
お客様が 「よし、この会社に相談しよう」 と決めるか、
「やっぱり保留にしよう」 と戻るかの分岐点です。

しかし多くの企業は、
ここで 急に言葉が尽きてしまう という共通の悩みを抱えています。

その結果——

  • 「誠心誠意がんばります」
  • 「しっかりご要望をお伺いします」
  • 「お気軽にご相談ください」

といった“最後の3パターン”だけになりがちです。

もちろん悪い言葉ではありませんが、
これだけでは決め手になりません。

なぜならお客様が求めているのは
“熱意” ではなく 安心 だからです。

① 最後のひと押しを決める“3つの安心材料”

クロージングで大切なのは「期待を上げる」ことではなく、
「不安を下げる」こと。

そのために、たった3つを短く書くだけで十分です。

  • 問い合わせ後の流れがわかること
  • 強引な営業はしないとハッキリ伝えること
  • ミスマッチの場合は断れると書くこと

この3つがあるだけで、
お客様は 「なんか安心」 を感じてくれます。

② “頑張ります”しか書けなくなる理由

最後に言うことがなくなる企業は、
決して誠意がないわけではありません。

単に、

「お客様が何に不安を感じているか」
を知らないだけ。

だから最終的に出てくるのが
「頑張ります」「一生懸命対応します」になってしまうのです。

③ でも最後の最後に添えるべきは、“誠実な一言”

最後の最後は、
長い説明や強い主張は必要ありません。

押しつけず、やさしく、
“あなたの困りごとに寄り添います” という
誠実な気持ち を短く伝えるだけで十分です。

「あなたのお困りごとが少しでも軽くなるように、
私たちも丁寧にお手伝いします。
まずはお気軽にご相談ください。」

これ以上書かなくて大丈夫。
“丁寧さ” が伝わる一言が、
もっとも安心感を生みます。

まとめ:クロージングは熱意ではなく“安心”で決まる

「最後は“がんばります”ではなく、
“あなたは大丈夫ですよ”の安心を置くこと。」

この一言があるだけで、
ページ全体が優しく締まり、
問い合わせへの心理的ハードルが一気に下がります。

まとめ

ここまで見てきたように、
“顧客目線の理解” と “判断プロセスの把握” は、
ただの知識ではなく、ページ改善の 土台そのもの です。

お客様は常に、

  • どこで不安になり
  • どこで迷い
  • どこで「やめて」
  • どこで「いいかも」と感じ
  • どこで比較し
  • どこで決めるか

この流れの中でページを読んでいます。

そして、
ここを理解せずにページを作ると、
どれだけ手間をかけても成果が伸びない。

逆に、今日の内容をおさえるだけで
ページ全体の質が一気に上がります。

【まとめ】
お客様は「買わない理由」ではなく「買う理由」で動く
企業側の主観だけで作ると、必ず“ズレ”が生まれる
判断プロセスの順番に沿うと、お客様は迷わなくなる

これが、
成果の出るページの共通点 です。

✔ 次へ:経営者編5で扱うテーマ

経営者編4(=このページ)は、
“顧客の判断プロセスに沿った作り方” の 実践編 でした。

そして 次の経営者編5 では、
さらに一歩進んで、

「伝え方の差で、結果がどれほど変わるのか」
「同じ情報でも“読みたくなる文章”はどう作るか?」
「誤解・不安・離脱をどう回避するか?」

といった、
“読み手の感情を動かす文章のつくり方” に入ります。

ページの構造だけでなく、
言葉の置き方・ニュアンス・順番・強弱 に踏み込むパート。

ケイが最も得意とする領域が、いよいよ表に出てくる章です。

✔ 最後に読者へのひと言

「ここまで整えられたら、次はいよいよ“言葉の力”で成果を変えるパートです。
難しくありません。一緒に整えていきましょう。」

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