【番外編5】改善点を見つけるための、インタビューの考え方 - 経営者向け・質問項目テンプレートつき -

お客様へのインタビューが苦手、
という経営者の方は、実はとても多いです。

でも、その理由は
「うまく話せないから」でも
「言語化が苦手だから」でもありません。

多くの場合、
自分の商品やサービスについて、
どう受け取られているのかを聞くこと自体が、
少し難しく感じられている
だけだと思います。

だからインタビューは、
いつのまにか「褒めてもらう場」になり、
無難で、きれいで、
何も改善につながらない記事が出来上がってしまいます。

目次

インタビューが空洞になる理由

経営者にとって、
商品やサービスは「モノ」ではありません。

  • 時間
  • 判断
  • 責任
  • 失敗
  • 覚悟

そのすべてが詰まったものです。

だからこそ、
否定される=自分を否定される
ように感じてしまう。

その気持ちは、
とても自然なものだと思っています。

でも、お客様は思っている以上に穏やかです

ここで、ひとつ大事な前提があります。

お客様は、
思っている以上に優しい方が多いです。

  • お金を払っても
  • 不満があっても
  • 面と向かって強く文句を言わない

むしろ、

  • 気を使ってくれる
  • 丁寧に接してくれる
  • そして、静かに離れていく

そんな人の方が、ずっと多い。

さらに怖いのは、
不満があっても
褒めてくれるお客様までいることです。

そして、

褒められている=問題がない

ではありません。

何も言われない状態こそ、
一番、危ないと思っていただきたい…。

「褒めるインタビュー」では、改善点が見つからない

インタビューが
「良かった点」だけで終わってしまうと、

  • 改善点が見えない
  • 次に活かせない
  • お客様の本音を聞かないまま終わる

という結果になります。

それは、
せっかくの機会を
一番もったいない形で使っている状態です。

導入事例に、すべてを載せなくもいい前提で話してみては?

多くの経営者は、
こう思っています。

インタビューで話したことは、
すべて世の中に出る
=だから、悪い話はできない

でも、
それは完全に別の話です。

  • 改善のためだけのインタビュー
  • 社内共有のための声
  • 次の一手を考える材料

それらを
無理に導入事例に載せる必要はありません。

むしろ、
載せないからこそ、
本音が出てきます。

聞くタイミングを、後ろにずらす

※ ここがポイントです
おすすめしているのは、
インタビューを締めたあとに聞くことです。

たとえば、こんな一言。

最後にひとつだけ、
これは導入事例には載せません。
改善のために聞かせてください。

決める直前まで、何で迷っていましたか?

この質問は、

  • 否定にならない
  • 人にも向かない
  • でも、不安や迷いを明確に言ってもらえる

嫌な思いの芽だけを、自然に拾える質問です。

お客様を、もっと信頼していい

お客様は、
文句を言うために答えるわけではありません。

  • ちゃんと使ったから
  • ちゃんと迷ったから
  • ちゃんと考えたから

だから、
改善点を持っています。

怖がる必要はありません。

一番、情報を持っているのは現場です

もうひとつ、
見落とされがちな大事な点があります。

それは、
お客様対応をしているスタッフの声。

  • 問い合わせで何を聞かれたか
  • どこで迷っていたか
  • どこで不安そうだったか

これを一番知っているのは、
現場の担当者です。

オーナーの判断だけで完結させてしまうと、
この情報が、すべて消えてしまいます。

インタビューは、正解を出す場ではありません

インタビューは、

  • 褒めてもらう場ではない
  • 立派な言葉を言う場でもない

より良くする材料を集める場です。

  • お客様を信頼して
  • 現場の声も一緒に聞く

それだけで、
見えなかった改善点は、
ちゃんと浮かび上がってきます。

インタビュー項目は「業態別に必ずカスタムします」

ここで、ひとつだけ
はっきりさせておきたいことがあります。

インタビュー項目に
「正解の形」や「万能テンプレート」はありません。

業態が違えば、

  • お客様が迷うポイントも
  • 不安に感じる瞬間も
  • 比較される相手も

すべて変わるからです。

型は出しますが、そのまま使う前提ではありません

この記事では、
インタビュー項目の基本的な型は紹介します。

ただし、それは
そのまま使うためのものではありません。

実際の現場では、

  • どの商品・サービスか
  • 誰に向けたものか
  • 価格帯
  • 購入(契約)までの流れ

を確認した上で、
オーナーと一緒に質問を組み立てています。

なぜ、一緒に作るのか

理由はシンプルです。

  • オーナー自身が
    「どこを知りたいのか」を整理できる
  • インタビューの目的がブレなくなる
  • 聞いてはいけないこと/
    聞いた方がいいことの線引きができる

結果として、
いいインタビューになります。

テンプレートをそのまま使うと、うまくいかない理由

よくある失敗は、

  • 他社事例の質問をそのまま流用する
  • 本やネットに載っていた質問を並べる
  • 業態に合わないまま聞いてしまう

その結果、

  • 表面的な答えしか出ない
  • 本音が出ない
  • 改善点が見つからない

という状態になります。

インタビュー項目は「たたき」で十分です

大事なのは、
完璧な質問集を作ることではありません。

  • 何を知りたいのか
  • どこで迷わせているのか
  • どこに不安が残っているのか

それを一緒に確認しながら、
質問を調整していくこと。

インタビューは、
そのための「会話の設計」です。

だから、私はこうしています

業態が分かっている場合、
私はいつも、

  • 基本の型を出す
  • オーナーと一緒に並び替える
  • 「これは載せない」「これは聞くだけ」を分ける

この順番で、
インタビュー項目を作っています。

そうすることで、
現実に使えるインタビューになります。

インタビュー項目|ざっくりテンプレート(たたき台)

※ 業態・商材・価格帯によって
必ず順番・聞き方・深さは変えます。
あくまで「考えるための型」です。

① 利用前の状況を知る(前提確認)

  • どんな状況で、この商品・サービスを探していましたか?
  • 当時、何に一番困っていましたか?
  • そのとき、最初に不安だったことは何でしたか?

② 比較・検討のプロセス

  • 他に検討したものはありましたか?
  • 比較するとき、何を基準にしていましたか?
  • 正直に言うと、どこが不安でしたか?

③ 【核】決断直前の迷い

  • 決める直前まで、何で迷っていましたか?
  • その迷いは、どうやって解消されましたか?
  • 最後の一押しになったのは、何でしたか?

④ 実際に使ってみて

  • 使ってみて、想像と違った点はありましたか?
  • 「これは良かった」と感じた点はどこですか?
  • 逆に、「少し気になった点」はありますか?

⑤ 人に説明するとしたら

  • もし知人に説明するとしたら、どう説明しますか?
  • どんな人に向いていると思いますか?
  • 逆に、向いていない人はどんな人だと思いますか?

⑥ 【非公開前提】改善のための質問

※ ここからは
導入事例などで、公開するための質問ではありません。
社内改善のためだけに聞く質問です。

  • もし一つだけ改善できるとしたら、どこですか?
  • 初めて使う人が迷いそうな点はありますか?
  • 途中で「これで合ってるかな?」と感じた場面はありましたか?

+ここからが重要

  • 他に、最後まで迷った商品やサービスはありましたか?
  • そのとき、何が引っかかっていましたか?
  • もしそちらを選ばなかった理由があるとしたら、何ですか?

この質問で出てくるのは、
競合の強みではなく、
自分たちが解消しきれていなかった不安です。

このテンプレートの使い方(重要)

  • すべて聞く必要はありません
  • 順番どおりでなくていい
  • 業態に合わないものは削ってOK

大事なのは
「迷い・不安・引っかかり」がどこにあったか
立体的に見ること。

現場ではこう使っています(補足)

  • オーナーと一緒に
    「どこを知りたいか」を確認
  • 公開する質問/しない質問を分ける
  • スタッフの声と照らし合わせる

このテンプレートは
インタビューに不安を感じている時に
土台になる内容です。

インタビュー項目を完成させるときは、
お客様担当のスタッフの声も必ず入れてください。
オーナーが気づいていない情報を、
いちばん持っているのは現場です。

また実際には、
経営者がインタビューをするよりも、
お客様対応をしているスタッフが聞いた方が、
本音が出やすいケースも多い
と感じています。

質問の上手さよりも、
話しやすい空気をつくれるかどうかが大切です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次