
ブランディングを進めていると、必ずぶつかる悩みがあります。
- どっちの案がいいのか決められない
- 人によって意見が違う
- 話し合っても結論が出ない
この状態が続く理由は、
知識が足りないからでも、
材料が足りないからでもありません。
多くの場合、「何を大事にして決めるか」が
揃っていないだけです。
この記事では、
その“決め方のよりどころ”を、
できるだけやさしく整理します。
中小企業が、売上・ブランディング・顧客満足・事業の継続を
本気で考えるなら、これらを別々に考えていては進みません。
すべてを地続きで捉え、まとめて動いた方が、意外とうまくいきます。
「このままじゃダメだ」と感じつつ、何から始めるか迷う方に、
読んでいただきたい内容です。
「判断基準」は、正解を押しつけるためのものじゃない
まず誤解されやすいところから。
ここで言う「判断基準」は、
「これが正しい」と決めつけるためのものではありません。
役割はもっとシンプルで、
迷ったときに戻れる場所を作ることです。
- 好き嫌いで揉めない
- 声の大きさで決まらない
- その場の空気で流されない
そのための、チームの“共通のよりどころ”です。
これがないと、ブランディングは前に進みにくい
“戻る場所”がないまま進めると、どうなるか。
- デザインが好み勝負になりやすい
- 表現が雰囲気任せになりやすい
- 修正が感覚論になりやすい
結果として残るのは、だいたいこの一言です。
「なんとなく違う気がする」
この言葉が悪いわけじゃありません。
ただ、「何がどう違うのか」まで降ろせないと、
次の一手が決まりません。
だから何度もやり直して、疲れて、止まります。
ブランディングで一番消耗するのは、実はここです。
立派な言葉はいらない。社内で通じれば十分
ここも安心してほしいポイントです。
- きれいな文章にしなきゃいけない
- 専門用語で言わなきゃいけない
- 外に公開する“ブランド理念”みたいにしなきゃいけない
全部ちがいます。
この“軸”は、内側で使えれば十分です。
たとえば、これくらいでちゃんと機能します。
- 今回は「安心感」を優先する
- 派手さより「分かりやすさ」
- 新しさより「長く使えるか」
これがあるだけで、話し合いのスピードが変わります。
軸があると、何が変わるのか
“決め方のよりどころ”が整うと、こうなります。
- 意見が割れても、話が早い
- 「なぜその案にしたか」を説明できる
- 「やらない理由」も共有できる
つまり、チームがラクになります。
ブランディングは、センス勝負に見えがちだけど、
実際は「迷いを減らす仕組み」を作ったほうが強い。
その最初の一歩が、この“軸づくり”です。
小さなチームほど、先に揃えておくとラク
人数が少ないほど、
- 一人の判断が重い
- やり直しの負担が大きい
- 感情の影響が出やすい
だからこそ、最初に「決め方の方向」を共有しておくと、
後が本当にラクです。
考え方さえ揃っていれば、
細かい意見の違いは問題になりません。
違いが出たときも、
戻る場所があるから前に進めます。
まとめ:判断基準は「迷わないための土台」
ここまでのまとめです。
ブランディングで最初に決めておきたい「判断基準」とは、
- 正解を押しつけるものではなく
- デザインを縛るものでもなく
迷ったときに戻れる土台です。
これがあるだけで、
- 話し合いがラクになり
- 修正が減り
- ブランディングが前に進みます
じゃあ、それはどうやって決めればいいの?
ここからが次の疑問ですよね。
「大事なのは分かった。で、どうやって作るの?」
安心してください。
難しい話ではありません。
まず前提:ゼロから作る必要はありません
ここがいちばん大事です。
“軸”は、新しくひねり出すものではありません。
多くの場合、
- すでにやっていること
- 無意識に選んでいること
- 過去に揉めたポイント
この中にヒントがあります。
つまり、材料はもう手元にあるんです。
ステップ① これまでの「選択」を振り返る
最初にやるのは、とてもシンプル。
これまで、どうやって決めてきたかを振り返ります。
- なぜそのデザインを選んだのか
- なぜその表現は避けたのか
- なぜその仕事は断ったのか
理由がきれいでなくてOKです。
「なんとなく、こっちの方が安心だった」
「長く使えそうだった」
このレベルで十分です。
ステップ② 迷った場面を思い出す
次に見るのは、うまくいかなかった場面です。
- 意見が割れた
- 決めきれなかった
- 何度もやり直した
そのとき、何が揃っていなかったのか。
何を優先すれば決められたのか。
ここを少しだけ言葉にします。
実は多くの場合、
「迷った理由」=「整えるべきポイント」になっています。
ステップ③ 「優先すること」を1〜2個決める
ここがコツです。
たくさん作る必要はありません。
むしろ、多いと使えません。
おすすめは、
- まず1つ
- 多くても2つ
たとえば、
- 分かりやすさを優先する
- 派手さより安心感
- 今より、長く使えるか
これだけで、判断は一気にラクになります。
ステップ④ 文章にしなくていい
ここも重要です。
きれいな文章にする必要はありません。
キャッチコピーっぽくする必要もありません。
社外向けの言葉にする必要もありません。
会話で使えればOKです。
- 「今回は、こっちの方が分かりやすいよね」
- 「うちは派手なのはやめようって話だったよね」
これが自然に出てくれば、十分“軸”として機能しています。
それは、あとから変わっても大丈夫
一度決めた“優先順位”は、ずっと同じでなくて問題ありません。
- 状況が変わる
- フェーズが変わる
- 人が変わる
そのたびに、少しずつ調整すればいい。
大事なのは、
「今の判断に使える状態」になっていることです。
まとめ:見つけて、少し整えるだけでいい
“決め方のよりどころ”は、
「新しく作る」ではなく、
「すでにあるものを整理する」だけ。
- 過去の選択を見る
- 迷った理由を拾う
- 優先順位を1〜2個決める
これで、ブランディングは一気に進みやすくなります。
