
私はWebプランナー/コンサルという職業柄、こんな質問を良くされていました。
「Google広告に、年間かなりの金額を使ってるけど、購入や問い合わせが増えない」と言われることが多いです。
さらに「運用者と話しても、何を言ってるかわからず、とりあえず様子を見ましょうと言われてしまう」と。
「レポートは毎月もらうけど、これって意味が分からないんだよね。見てくれない?」
それを見て思うのは、これは経営者が疑問を感じても、なんの指摘もできないだろうということです。
いろいろ説明してさしあげた結果、レポートに赤ペン入れてくれとなります。
「このキーワードはいらないかも」という指摘をさせられるのです (-_-;)
広告運用レポートは経営者にとって謎ワードだらけ
Web広告の運用をプロに依頼すると、毎月とっても立派なレポートが届きます。
コンバージョン数、CPA(獲得単価)、インプレッション数など、専門用語が並んだ数字を見ながら少しずつ学んで用語は理解しても、これが繋がって何を意味するかまでは理解できない。
このレポートで見なければいけないのは、ただ一点だけです。
「そのキーワードで訪れる人は、本当に購入しそう? 問い合わせしそう? ちのお客様なのか?」
これだけです。
運用の細かなテクニックや設定は、経営者が覚える必要性はまったくないですが、商売を一番よく知っている経営者自身がここだけは一緒に考える必要があります。
「そのキーワード、本当にいる?」これだけです。
今回は、知識がなくても考えるヒントになる「キーワードの見方」をまとめました。
ここだけじっくり確認「検索クエリ(実際の検索語句)」
レポートを見るとき、運用者が設定したキーワード一覧ではなく、実際にユーザーが「Googleの検索窓」に打ち込んだ言葉(検索クエリ)の項目を開いてください。
レポートを見るとき、ひとつだけ担当者に聞いてください。
「うちのお金が使われた、実際の “検索ワードの明細” は見られますか?」
※これが検索クエリです。
「今月は〇〇というキーワードで何件取れました」というまとめではなく、お客様が実際に画面に打ち込んだ言葉を一覧でもらってください。
その並びを見て、「あ、これ買わない人の言葉だな」「これは関係ないな」と、商売の感覚で直感的に仕分けができると思います。
キーワードを見るための8つの分類
次の8つのどれに当てはまるかを判断していきます。
難しい専門知識はいりません。「購入・問い合わせ意欲があるお客様」をしっかり残せるように考えましょう。
① 今すぐ買いたい・頼みたい方(一番のお客様)
- サービス・BtoBなど:「地域名 サービス名 見積もり」「業務ソフト 料金」「業務内容 依頼 おすすめ」
- 店舗・物販(BtoC)など:「地域名 サービス名 当日予約」「商品名 通販 即納」「商品名 どこで買える」
今、困っている、急いでいる方たちです。一番本命の方たちです。
すぐに問題を解決したい、すぐ欲しいとお金を使う気がある方たちです。
このキーワードに、しっかり広告費が使われているかを最初に確認します。
② 【重要】探している人・比較中の人(主力は、業種名・品名・地域名・悩み)
- サービス・BtoBなど:「旅館 ホームページ制作」「外壁塗装 新宿」「税理士 法人設立」
- 店舗・EC・BtoCなど:「ピラティス 新宿」「カシミヤ マフラー」「無垢材 ダイニングテーブル」「ピラティス スタジオ」「美容室 髪質改善」「遺品整理 世田谷」
「見積もり」や「料金」といった強いキーワードは、検索する人の数自体が少なすぎて広告が表示されないことが多いです。そのため、実際にはこの「業種名」や「地域名+業種名」で広めに配信するのが運用の基本です。
ただし、キーワードを広く設定するため「作り方・自作」や「とは」「他社名」など、購入・問い合わせの意思がない人たちも集まってきます。
だからこそ、不要なキーワードは「除外」していくことが必要となります。
③ 社名・自社品名を指名している方(おもてなし枠)
例:「会社名」「自社のサービス名、商品名」
すでに御社や御社のサービス、商品を認識していて、探している方が検索しています。
このキーワードの考え方は、とても大切なので後ほど詳細に書きます。
④ 使い方や操作方法を探している方(見極めが必要)
- サービス・BtoBなど:「〇〇 使い方」「〇〇 設定方法 マニュアル」「〇〇 手順」
- 食品・物販など:「〇〇 レシピ」「〇〇 食べ方」「〇〇 アレンジ」
お客様になる方なのか、他社の製品やサービスを使っていて困って調べているのか、こちらでは確認できません。
ですので、数か月のテスト期間を設けて難しいと判断したら停止することも視野にいれてください。
※私自身が行っている方法です。
御社のホームページが、このような方たちを「注文や問い合わせ」につなげられる準備ができているなら問題ないのですが。
⑤ 知識・意味を調べている方(見極めが必要)
- サービス・BtoBなど:「〇〇とは」「〇〇 仕組み」「〇〇 メリット デメリット」
- 店舗・個人向け(BtoC)など:「〇〇 違い(例:ピラティス ヨガ 違い)」「〇〇 種類(例:羽毛布団 種類)」「〇〇 特徴・効果」「〇〇 歴史」
情報収集や勉強が目的のキーワードです。
将来の見込み客になる可能性はゼロではないですが、今すぐ売上をつくるための広告費をここに多く使うかは経営者の判断が必要です。
⑥ 自分で解決したい、お金を出したくない方(基本的に除外)
- サービス・BtoBなど:「契約書 テンプレート 無料」「ホームページ 自作」「業務マニュアル 作り方」
- 店舗・個人向け(BtoC)など:「ジェルネイル セルフ やり方」「結婚式 プロフィールムービー 自作」「エアコン掃除 自分で」
「お金を使わずに自分で何とかしたい」と考えている方たちです。
プロへの依頼を考えていないので、広告費を無駄に使ってしまう要注意のキーワードだと思います。
※私自身は、細かく除外していきます。
⑦ 売上にならない目的の方(即座に除外)
- サービス・BtoBなど:「自社名 採用」「自社名 ログイン」「自社名 解約」「自社名 電話番号」「自社名 問い合わせ」
- 店舗・個人向け(BtoC)など:「自社名 バイト」「自社名 マイページ」「自社名 クレーム」「自社名 退会」「自社名 営業時間」
- 求職者や既存顧客のアクセス
学生やバイトの面接希望者、業務として自社システムにログインする既存の顧客、退会したい会員などです。
すでに会社名を知っているため、広告枠を出さなくても自然検索(無料枠)で十分です。
自社名が入っていたら何でも良いわけではないので、「ログイン、解約、採用(採用を広告で行っている場合は別です)などは、除外して欲しい」と運用者にお話ししましょう。
⑧ 「他社の名前・商品名」で検索している人(除外を推奨します)
- サービス・BtoBなど:「競合他社名」「他社のシステム名」
- 店舗・個人向け(BtoC)など:「大手のブランド名」「有名ライバル店舗名」
「他社を探している方も呼びましょう」と提案されることもあると思いますが、こう考えてください。
→中小企業の社名が、「大手の広告を探している方」の前に登場したとしたら、お客様はどう感じるでしょうか。
正直に申し上げて、イメージが悪すぎると思うのです。
大手と競合しているのなら、クリック単価も高くなる可能性があります。
中小企業が、すでに他社を探している人に広告費を使ってまで表示する必要があるのか。
私なら除外を検討します。
社名で広告を出すべきか? 3つの判断基準
「自社名でも広告を出すべきか」は、名前の被り具合で判断します。
- 他に絶対にない社名
広告を出さなくてもよいケースが多いです。
自然検索で「社名」で1位に自社が必ず出る場合です。 - よくある名前だけど、競合がいない(異業種ばかり)
広告を出さなくてもよいケースが多いです。
同じ名前の会社があっても、お客様を奪われるリスクがないからです。 - よくある名前で、同業・競合も存在する
広告を出す価値があります。自社の看板を守る保険として出しましょう。
先ほど、①、②を「広告を出さなくてもよいケースが多いです」と書きましたが、実際には私自身は広告を出しています。理由は、お客様を「迷わせないため」です。
いまでもたまにいらっしゃいます。
「社名が2つ並んでたから、有名な会社だと思った」などと言ってくださるお客様です。
その方たちを「おもてなし」するために、金額を抑えて最低限で出しています。
運用者と「商売を前提」ですり合わせしましょう
レポートを見て不要だと感じても、運用者を責めたりしてはいけません。
彼らは、広告のプロですが、あなたの会社の商売や顧客まで把握してないだけです。
「このキーワードはいらない」と言うのではなく、商売の目線で相談をしてください。
「このキーワードでお客様が来ても、うちの商売では注文につながらないと思うな」、「社名の枠は低単価にしてもらえませんか?」「見積もり、費用などの本気で探してる人にキーワードを集中させてください」などと話すときっと理解してくれます。
ただその前に申し上げたいのは、
あなたの事業内容、本当に運用者に伝わってますか?
きちんと話し合ったことありますか?
こんなこと頑張ってて、こんなお客様が多いんだよって。
私には、「彼はネットの人だし若いから話しても難しいし、何を言ってるかわからないよ。コミュニケーションできない」こんなことを言う経営者がほとんどです。
これだと広告で効果を出すのが難しいです。そう思いませんか。
嫌われてもいいから、一緒にお酒を飲むぐらいの根性を持って運用会社と付き合ってほしいです。
(断られるかもしれないけど(笑))
だってキーワード広告ほど、実は効果のあるものはないのですよ。
なんとなくの広告は、なんとなくですが、「キーワード」ってその人が本気で探しています。
ここで効果を出せないのは、それ以外の理由があるからではないでしょうか。
勇気を出して話しましょう。
