
「SEO対策を依頼して、専門記事を10本書いてもらったのに、1年経っても問い合わせがまったくない…」
相談に来られたのは、創業100年を超える歴史と確かな職人技術を持つ、老舗メーカーの経営者でした。
レポートを確認するといくつかのキーワードで18位(Google検索で2ページ目)ぐらいまでは上がっていました。
だから、
- 会社からは「ほら順位は上がったでしょ?」と言われ
- 経営者は「いやいや、問い合わせが欲しいんだよ」
と、ズレた会話になっていたようです。
経営者が欲しいのは検索順位ではなく、仕事ですから当然ですね。
「うちのようなニッチな業界には、Web集客なんて無理なのかな」と落ち込む経営者が可哀そうになり、サイトの改善を引き受けちゃった話です。
診断:レスポンシブ非対応の “ガラパゴHTMLサイト”
これ5年前の話です。
レスポンシブ非対応って…と思いつつ、「このサイトにSEOしたんですか?」と聞いたところ、「うん」と。
「なんと!」と衝撃を受けましたが、レポートも提出されていたので、内容も確認しましたところ。
- サイトは現状のまま(HTMLのサイト)
- 全体にSEO対策済み
- 専門知識の記事を10本執筆 ※ここもHTML
という内容でした。
「社長、これなら簡単に直るかも」とのんきに言いつつ、
後日、私が出した提案は、
- サイトをレスポンシブ化
- 信用情報を強化
- 業務の特徴を強化
そして、「専門知識の記事」は、内容は良かったので、これを修正してSEOに活かします。
もちろん最後にSEO対策も行います。
「ガラパゴHTMLサイト」とは ※これケイ用語です。すいません。
10年以上前のパソコン画面を基準に作られたホームページのこと。現代のスマホでの表示に対応していない(非レスポンシブな)サイトのことです。
海外では急速に刷新しているようですが、日本の中小企業ではこの化石のようなサイトが多く残っています。お客様がスマホで苦労しながら見ているのにです。
自社のホームページをスマホで確認しない経営者が多いからかな。
実はこれ、SEO的にもマズいんです。
今のGoogleって、パソコン版じゃなくてスマホ版のほうを見て順位を決めてるんです。
(モバイルファーストインデックス、って難しい名前がついてます)
つまりホームページがスマホに対応していないと、そもそもGoogleに「ちゃんと見てもらえてない」状態です。
順位が上がらないのも当然だったわけです。
お客様にもGoogleにも、スマホで見られてなかった。二重で損してたんです。
10記事の情報は良かったので、もったいないので活かしました
納品された10記事を読んでみると、業界のことを熱心に調べていたし、専門知識も多かったので、私が勉強になってしまいました。
この頃はまだAIさんたちが活躍していなかったので、たぶんこの担当者は一生懸命調べて書いていたと思います。その姿が浮かんだので、大事に活かそうと思いました。(私、捨てない主義です。ぜんぶ拾う)
ここにしっかりとSEOを見直しました。
同じキーワードを入れすぎていることや、関連キーワードが少ないの傾向が見られたので、多彩な20~30のキーワードを追加して散りばめているうちに…。結果的にぜんぶやり直しました。
改善:SEOも重要ですが、先にホームページを良くする方が効果あり
SEOにこだわる方は多いのですが、確かに「見つけてもらう」ために検索順位は重要ですが、それと「問い合わせをする」かは、イコールではありません。
さらに言うと、問い合わせる理由が、そもそもそのサイトにありますか?
これを理解しないで、何かをやっても無駄だと思うのです。
まずはこれをやりました。
- レスポンシブ対応(WordPress/スマホ化)
- 信用情報の強化 ※中小企業は必ずこのページを確認されます
- 仕事の特徴を強化 ※残念ながらあまり対応してもらえず最低限でした
情報量が少なかったため、強いサイトにならないと危惧したので、しつこく聞いたのですが情報は出てこず…
いわゆるあれです。
「うちなんて特別じゃないので、あたりまえのことやってるだけです」謙遜地獄です (-_-;)
こんなんじゃ勝てないと悩んでいた私は、外に情報を求めました。
この会社なんか取り上げられないかなと…
結果、見つけたんです。一時、マスメディアにたくさん取り上げられていて、取材も受けていました。
そのメディア情報を逆側から集めて、「メディアに取り上げられました情報」を作りました。
1年ぐらい前のものでしたが、そんなことは関係ないです。
これは社会的信用情報ですから、色あせることはないです。
結果、自分で調べまくって「投稿ページ」をしつこく20ページ以上作りました。
もちろんとても喜んでいただきました。
そして最後に、SEOです。
私は「基本」しかできませんが、丁寧に濃厚に多数のキーワードを散りばめて仕上げました。
おまけに「型を渡しました」
会社のスタッフたちが、自身で「記事を投稿できる仕組み」を作って差し上げました。
SEOが自動的に効くような「テンプレートのページ」を作り、必ずこれを「複製」し、このテキストを埋めるように記事を書いてくれとマニュアルを作って差し上げました。
それを地道にやってもらった結果が次の章です。
結果:時間も味方にして、全国区の主要ワードで上位へ
正直に申し上げますが、SEOはすぐには上がりません。
ただHTMLだったサイトをWordPressに変えたことで、URLそのものも変わった(リセットされた)のに、実は同じぐらいの順位をすぐに獲得できました。
そして驚くのは、リニューアル後、1か月以内に問い合わせが来たんです。
それからは、かなりコンスタントに来ています。※数字かけないです。残念。
「営業メール」が増えたと文句も言われましたが…。
これについてはちょっと言いたい…
あのね、営業メールが来ないぐらい、世間から無視されてたんだよ。喜んでよ~と(笑)
うちがサイトを作ると、必ずこれがおきます。
「営業メールが多くて困る」無視すりゃいいでしょです。
SEOについては、私は専門業者ではないので、「数か月で〇位にします」ができません。
でも信頼されるサイトを作るせいか、必ずあがってきます。
時間はかかりましたが、2年目終わりぐらいには、主キーワード単体で1ページ目まで到達しました。
これ特徴です。ゆっくりあがるんです。だからこそかな、もう3年ぐらいそこにいます。
これ商売に効きますよ。
最後に:ホームページは“おもてなし設計”&SEOを始める前に戦えるかを見る
ホームページは、どこか「部分」だけ良くても、うまくいきません。
「SEOしたから」「Google広告したから」「サイトをキレイにしたから」と言っても、着地点であるホームページに「問い合わせる理由」がなければ、お客様は動きません。
一番の基本はこの2つです。
- お客様にとって「ここに問い合わせる明確な理由」があるか
- 一目で伝わる独自の魅力が整っているか(その会社らしさです)
そして、施策においてもうひとつ重要なことがあります。
それは、ホームページを作る前に「勝算のある場所かどうか」を見極めることです。
- 地元に同業が少ない業種:
「業種名+地域名」で着実に成果を狙いやすい環境です。 - 整体・美容・飲食など競合が多い業種:
地域名だけでは埋もれてしまうため、強みや特徴をさらに絞り込む必要があります。 - 全国でも少ない専門業種:
地域で縛る必要はなく、全国を対象にした専門キーワードで十分に戦えます。
だからこそ、商圏と競合を事前に分析して、「ここなら戦える」「この条件では成果を出しにくい」と正直にお伝えしてからお引き受けすることにしています。
SEOは、やり始めてから「どう順位を上げよう」と悩むものではなく、始める前に「本当に勝負できる市場か」を見極めること。 これが、最も大切なことだと考えています。
👉 よくいただく「SEO」の質問について書いた記事です
自社のホームページと照らし合わせながら、ぜひ参考にしてください。
- 【第1話】「スマホ非対応」のままSEOしちゃったサイト
すでにあった専門記事を活かし、スマホ対応と信用情報の強化で問い合わせ増やしたお話。 - 【第2話】うちで作って12位、別の会社修正して42位に…これ何したの?
キーワードの詰め込みすぎで順位が急落したサイトを、一ヶ月で元に戻したお話。 - 【第3話】ホームページが重すぎて表示が遅すぎるサイトを再構築
プラグイン40弱の激重サイトから、社長自ら発信できる状態に立て直したお話。
