
今年の1月から、久しぶりに楽天の定期購入で買い物をしています。
その際、「お届けサイクルの変更・スキップ」が、連絡なしで自由にできることに気が付き、便利じゃんって感動しました。
と同時に…、元ECコンサルとしては、ちょっと悔しくなりました。
「この仕組みがあれば、もっと売ったのに~」と (笑)
定期購入は、お客様を縛るイメージがありますが、逆に「自由だからこそ」長く続きします。これ心理的安全性ってやつですね。
この記事は、お客様にとっての利便性と、売上を守る定期の仕組みづくりについてお話しします。
2000年初頭から「売れない、転換率が上がらない」を店舗と解決してきた元ECプランナー/コンサルが、現在でも多くいただくご質問にお答えするために、「ECの基礎」として本質的な売上の作り方を書いています。
筆者が最も得意とするのは、LPの企画・制作、販売企画、顧客対応・顧客目線、Webブランディングです。みなさまがネットショップで成果を出すためのヒントになれば幸いです。
お客様は、定期購入のどこにストレスを感じるのか
お得な定期購入を気楽に使いたいけど、申し込みを悩むお客様は、この3つの理由があるからです。
- 商品があまる・足りなくなる
お客様の消費ペースは決まっていないので、サプリを飲み忘れて未開封の箱が積み上がったり、ワインが美味しくて飲みすぎたり、人にプレゼントしたりして「次の配送まで待てない」ということもあります。
「余る罪悪感」と「足りない不便さ」どっちも嫌なんですよ。 - お届け時期を変更したい、1回スキップしたい
「毎月お届けは多い、2ヶ月に1回に変更したい」「次回分をスキップしたい」。
そう思っても、マイページから変更できないと、「店舗に連絡するの嫌だな~」と、お客様は諦めてるかも。
メールや問い合わせフォームの連絡でも、へんに気を使って言い訳を書いちゃったり、こっちが客なのになんで気を遣わないといけないの?となります。 - 迷った末、いきなり解約
そうやってあれこれ迷った結果、お客様は相談することなく「もうめんどくさい、えーい、解約しちゃおう」となりがちです。
この不便さが、本来防げたはずの突然の離脱を引き起こしてしまいます。
実際に私も何度もやりました (-_-;)
そして、また欲しくなった時に、出戻りで頼むのがハードル高くて…
結局、その会社はもういいやとなりがちです。
だからこそ、昨年リニューアルされた楽天の「定期購入」システムはしびれました。
簡単じゃーーんと叫びそうでした (笑)
今は、自由に定期購入を楽しんでいます。
店舗さんにとっては迷惑かもしれませんが… (-_-;)
「解約」されるより「スキップ」の方が100倍いい
「お客様に、勝手にどんどんスキップされたら売上が落ちる」と、心配する店舗側の気持ちも分かります。
ですが、定期購入で一番怖いのは、サイクルのズレではなく「完全な解約」です。
お客様がスキップやお届け日の変更をするのは、「商品が嫌いになったから」ではないからです。
意味が分かりますか?「商品は気に入ってるの。でも今、いらないの」それだけです。
1回スキップされたとしても、次にまた買ってくれます。
2ヶ月に1回に間隔が空いたとしても、年間で見れば確実な売上になります。
しかし、一度解約されてしまえば、売上はそこで完全にゼロです。
しかもなかなか戻ってはくれません。やめた後の再注文は、お客様にとってハードルがあがるのです。
(店舗側はぜんぜんウェルカムなんですが、、、)
だからこそ、「解約」でなければ、多少の自由はお客様に許してしまえばいいのです。
店舗さんの方は、バックヤードの多少の手間は我慢して、とにかく「長くお付き合いいただく」を目標にしましょう。
これは、結果として店舗のLTV(顧客生涯価値)を最大化しますよ。
今の楽天、Amazonのシステムは最強に簡単です。昔の定期購入専門のカートのように便利です。
10年以上前の私は、専門カートを見てどんなにうらやましかったことか…
「このカートがあれば離脱を防げるのにぃ~~」ってバックヤードを見て悔しがっていました (-_-;)
定期購入は、最初は「とってもお得」だったりするので意外と始めやすいですが、「続けてもらうことこそが難しい」だからこそ、ここを頑張る店は強いです。
自社製品は「使ってもらう理由」を自分たちでつくる
どんなに良い商品であっても、「もういらないかな」と思うタイミングは必ずあります。
分かりやすいのがサプリメント。体調が悪くて始めたのに、「元気になってくると、飲み忘れが増えてやめたくなる」。という、商品はよくても解約されるという皮肉なことになったりします (-_-;)
だからこそ定期は「仕組み(システム)」だけでなく、「使ってもらう、続けたくなる理由」を店舗側から常に仕掛けていく粘り強さが重要。特にメーカーさんの場合は必須です。
かつて自分で実践したことを紹介します。
- 抹茶味の青汁:青汁レシピを毎月同梱した
水に溶かして飲むだけだと飽きるので、抹茶シェイク、抹茶パンケーキ、ついには抹茶のマカロンまで… (笑)
⇒結果、お客様が女子会で「抹茶パンケーキ」を振る舞ってくれて、「これ、青汁なの」「えっ、 私も飲んでみたい!」となり、新規のお客様が増えたり。(これ、結構あったみたい) - ワイン:相性の良い料理提案で「もっと飲みたくなる」仕掛けを
「ワインに合うおつまみ・料理レシピ」を定期的にお届けし、とにかく飲んでもらう工夫をしました。「飲みすぎたので追加で注文します!」なんて嬉しいお声をたくさんいただきました。
また、ギフトにどうですか?という少し高級ワインのチラシを定期的に同梱しました。
(飲んべえのお客様の友達は、飲んべえですから。失礼…) - 美容商品:「売るため」以外の情報で信頼関係を作る
「腸の中からキレイになる通信」のような、生活改善のコンテンツも丁寧にお届けしたら、「食事を見直して肌の透明感が出てきた」「読むのが楽しみ」と喜ばれ、ファンになっていただきました。結果的に、長いお付き合いのお客様が多かったです。
最後に…
お客様の気持ち、少しはわかりましたか?
だって意外と多いのです。自分では定期購入を使ったことがないのに、定期購入で売っているオーナーさん (笑)
定期購入は、システムで「お客様を自由にする」のは前提で、その上で「とにかく使ってもらう」。
そして、その一歩先で「楽しんで続けてもらう仕掛け」がとても大切です。
そして今は、定期購入のハードルは下がっているので、どんな商品でもチャレンジできると思います。
今まで、迷っていた店舗さんもぜひチャレンジしていただきたいです。
その時、考えていただきたいのは、お客様の気持ちです。
お客様は意外と店舗に気を遣っていて、やめる理由も言わずに静かに去ります。
だからこそ先回りして、「続けてもらう対策」やってほしいのです。
普通の客である私はこう思います。
システムができたからこそ、「どんなお客様でもウェルカムです」と、両手を広げて待ってあげてほしいな。
それに、システムができても「わからない・使えない・理解できない」初心者のお客様も、まだまだいます。
その方にも、わかりやすく親切にしてあげてほしいと思います。
