
色でマーケティングができるって、知っていますか?
よく「色はターゲットに合わせて選びましょう」と言われるようですが、
正直に言うと私はそのやり方がよくわかりません。
私たちは、もっとシンプルに考えています。
それは、「商品・サービス・会社」そのものに色を合わせて、
そこに売るための色を混ぜるということ。
お客様の好みは人それぞれで正解が見えませんが、目の前にある「商品や会社」は確かな存在です。
その本来の魅力を色で表現し、お客様がサイトを見た瞬間に「あ、これだ」と
直感できる「信頼・品格」を感じるイメージに仕上げることが大切と考えています。
カラーマーケティングの定義と、ビジネスにおける役割
まず最初に、カラーマーケティングの一般的な定義を書こうと思い、調べた結果がこれです。
- 学術的な定義
色彩が人間の心理、生理、および行動に及ぼす影響を研究し、
それを製品開発、広告、ブランディングなどのビジネス戦略に最適化して活用する手法です。 - 視覚情報の重要性
人間が受け取る情報の約80%は視覚に依存しており、
その中でも「色」はブランドや製品の第一印象を決定づける最大の要因とされています。
上記に基づいて定義される中で、「世界が認める3つの主な効果」としては以下となっていました。
- ブランドの識別性向上(色彩心理学)
ロゴやキーカラーを一貫させることで、ブランド認知度を最大80%高める効果があるとされています。 - 購買意欲への直接的影響(マーケティングベース)
消費者が商品を選択する際、最初の90秒以内に下される判断の多く(6割〜9割)が「色」に基づいているという研究結果があります。 - 心理的メッセージの伝達(ブランディング)
赤は情熱や注意、青は信頼や誠実など、色が持つ固有のイメージを用いて、
企業のメッセージを直感的に伝える役割を担います。
「世界を見渡しても、カラーマーケティングの定義は曖昧です。
しかし、Webのブランディングとしての定義はこれだと思います。
それは、お客様が「このサイトは、私が探していたもの」と、秒で判断できるようにすることです。
Webブランディングにおける「色の正解」について考える
よく「色はターゲットに合わせて選びましょう」と言われます。
でも、正直に言うと私はそのやり方がよくわかりません。
相手を決めつけすぎてしまうのは、もったいないと感じるからです。
私たちが大切にしているのは、もっとシンプルで自由なことです。
まずは、その会社が持つ「ベースカラー」を土台としてイメージすること。
※たとえ面積は小さくても、それがなければ「どこの誰か・らしさ」がわからなくなってしまうからです。
その確かなベースの上に、業態や商品に合わせた「売れる色」をのせていきます。
もしピンクを使うなら、その会社のベースの色に馴染む「その会社にふさわしいピンク」を探します。
ターゲットだけを見るのではなく、「誰が売っている」を大切にしながら表現します。
【つぶやきます…】相手を決めないほうが、結果的に売れる?
私がEC系のセミナーなどでお話ししていた、ちょっと意外なお話を…
よく「ターゲット(ペルソナ)を絞り込みましょう」と言われますが、まったく逆のことをお話していました。
こんな感じ…
「50代の方に買ってもらいたいなら、20代後半から30代前半をイメージしたデザインがいいです。」
→「ターゲットと違うじゃないか」と言われる時もありましたが、結果はこんな感じになります。
- 20代前半の「背伸びしたい」人たち
- 普通に20代~40代
- 若い子のモノが欲しい50代・60代
- こどもや孫にプレゼントする70代…
まで、驚くほど幅広い世代のお客様が購入してくださるようになります。
逆に「50代、60代向けだから落ち着いた色で」と決めつけると…
地味で落ち着きすぎたページができてしまって、誰もワクワクしない買いたくないページになってしまいます。
「相手を決めない」という自由さが、結果としてあらゆる世代の心に火をつける。
普通に可愛いもの、キレイなものはみんな大好きです。
男性の場合は、かっこいいもの、渋い大人なものも大好きです。
ターゲットに縛られすぎず、商品が持つ「本物の魅力」を信じて品よく表現する。
これこそが、新しい顧客をも獲得する力になります。
これがカラーマーケティングだと思うのですが…
カラーマーケティング実践例 を「赤」で解説します
「赤」を使う強いブランドは、とても多いと思いませんか?
でも、「赤だから目立つ」とか、そんな単純なことではないと思います。
ブランドごとに、「どんな赤を、どんな意味で使うか」を明確に選んでいると考えます。
強いブランドほど「色の意味」がきちんとある
- マクドナルドの赤
元気で活力がある、スピード感、楽しさを感じさせる。パキッとした行動力のある赤です。 - ユニクロの赤
信頼と「日本品質」の製品に絶対の自信を感じさせる。少し朱色に近い落ち着きのある赤です。 - 無印良品の赤
黒に近い深みのある赤で(茶色にも見えますね)、作り手の想いを感じさせる。こだわりを感じさせる赤です。
同じ赤を使っていても、彩度・温度・深みが違えば、伝わるメッセージは変わります。
セブンイレブンは「色」でも勝ちにいっている
セブンイレブンのブランドカラー(赤・オレンジ・緑)には共通点があります。
→それは、人が「食べられる・おいしそう」と感じる色であること。
- 赤: 食欲・温度・エネルギー
- オレンジ: 安心感・親しみ・楽しさ
- 緑:新鮮さ・安全・健康
この組み合わせは、無意識に「食べても大丈夫」「おいしそう」という直感的な安心感をつくり、色の段階で“選ばれる理由”を使っています。
気づきませんか? スーパーの入り口付近も、この配色です。
赤(イチゴ、りんご、トマト)、オレンジ、緑(野菜)を見て、
「おいしそう、体に良さそう、買うぞ~!」とスイッチを入れられています。
ネットショップでは、赤は「売れる色」です
ネットショップでは、赤はもっとも売上に直結しやすい色です。
特にグルメ分野では、食欲を刺激し「ほしい」という感情を後押ししてくれます。
実際のところ、全体のトーンをブルー系から赤やオレンジ系(暖色)に変更したことで、売上が伸びた事例はたくさんあります。
これは偶然ではなく、青が「考えさせる色」なのに対し、赤は「行動を促す色」だからです。
特に「赤」は、カゴの周りや、決断を促す部分で使用することをおすすめします。
逆に「青」は、カゴの周りに置くと、気分を失速させるのでお気を付けください。
※「今月、もうお金ない~」なんて冷静にさせちゃう色です。
ただし、赤は非常に強い色なので、使いすぎると安っぽく見えてしまうことにもつながります。
ですが、強くて武器になる色だからこそ、ここぞという場所で上手に使ってほしいです。
(まとめ)中小企業にとってのカラーマーケティング
中小企業のブランディングは、「直感」と「誠実さ」がカギになると思います。
大切なのは、ターゲットに色を合わせるのではなく、「自分たちの色」を考えることです。
カラーマーケティングは、会社が守るべき「ベースの色」の上に、
ビジネスを動かすための「売れる色」をプラスすることだと考えます。
- 決めつけない:ターゲットとに縛られず、自由な感性を大切にする。
- 品良くする:強い色を使っても、決して安っぽくならないようにする。
- らしさ・本質を伝える:「誰が売っているか」という誇りを、色の力で表現する。
主役はあくまで、あなたの会社・商品・サービスと、経営者の想いです。
その熱量を、伝えられる「攻めの色」を一緒に考えましょう。
