
ネットショップの始まりから25年以上が経ち、累計で1000回以上の買い物を軽く超えているヘビーユーザーもたくさんいます。生活の一部として定着した今、買う側は、こんなこと考えてるのではと書いてみます。
「ネットで買うって疲れる、もっと簡単にならない?」
便利になったはずなのに、なぜ「お客さまが知りたい情報」にたどり着くのにこんなに時間と体力が必要なのか。
今回は一人の生活者としての視点と、元ECプランナー、コンサルの視点から、そろそろ見直してほしい「モールの商品ページ設計」について考えてみます。
2000年初頭から「売れない、転換率が上がらない」を店舗と解決してきた元ECプランナー/コンサルが、現在でも多くいただくご質問にお答えするために、「ECの基礎」として本質的な売上の作り方を書いています。
筆者が最も得意とするのは、LPの企画・制作、販売企画、顧客対応・顧客目線、Webブランディングです。みなさまがネットショップで成果を出すためのヒントになれば幸いです。
モールの画像、なぜ多い? ※とりあえず5枚、10枚は過剰演出
楽天市場やYahoo!ショッピング、Amazonなどで買い物をするとき、スマホの画面を何度も何度もスクロールしていませんか?
どの商品ページを見ても、決まり事のように画像がたくさん並びます。
- 画面いっぱいに広がる「当店人気No.1!」の金の帯
- 長い長い「こだわり製法」の解説
- 「店長の熱い想い」と「スタッフの笑顔」 ※これは好感度だけどね
- 最後に「お客様の声」 ※あまり参考にならないの多いな…
「画像は多いほど売れる」「縦長のLPで世界観を伝えましょう」と教えられ、店舗側も一生懸命にお金と時間をかけて作っているのだと思います。
えらい!頑張ってるとは思いますが、
でも、スマホの画面でこれを見せられるお客様の気持ちはどうでしょうか。
いつものミネラルウォーターやお米を注文したいだけなのに。
スーパーでいつも買ってる生活用品を買いたいだけなのに。
「知りたい情報を見つけられないまま、延々と画像をめくる」これはストレス以外の何物でもありません。
そろそろ「嗜好品」と「日用品」で分けませんか?(夢と現実に)
すべての商品を同じルールで作るのをやめて、もっとシンプルに見直していい時期だと思います。
お客様はすでに、商品ジャンルごとに「買い物モード」を切り替えて商品を探していますよ。
ご提案します。ネットショップでの商品は、大きく2つに分けて設計する。
嗜好品・ギフト・高額品(夢を見る商品)&説明不足では売れない商品
- 対象:美容関係商品、アパレル、インテリア・家具、最新の高級家電・美容家電、ご褒美スイーツ、高級グルメ(カニ・牛肉・うなぎ・おせち)、高額ギフトなど、ラグジュアリー、贅沢、自分へのご褒美がキーワード
- 買い手の心理:「ワクワクしたい」「使っている自分を想像したい」「キレイ・かっこよくなりたい」「特別な時間を味わいたい」
- 必要な情報:生地の質感や着用イメージ、キレイ・かっこよくなったイメージ、部屋に置いたときの佇まい、美味しそうなシズル感、ギフト包装の丁寧さ
- ページ設計:美しいイメージ画像と世界観で全力勝負。何枚でも写真を見せて、納得いくまで魅力を伝えることで購入の決め手になります。
日用品・消費財(毎日の現実)
- 対象:水、日常使いのお米・食材、消耗品、日用品、サプリメントなど、日常使いがキーワード
- 買い手の心理:「商品情報とコスパを知りたい」「失敗したくない」「早く注文を済ませたい」
- 必要な情報:容量、入数、1回(1日)あたりのコストやコスパ、保存方法、サイズ感など
- ページ設計:画像は商品、パッケージの全体像やサイズ比がわかる3〜5枚で十分。
情緒的なアピールよりも、知りたい事実が即座に確認できる「テキストのスペック表」が最優先です。
これは、「日用品は手を抜け」ということではありません。
それ以上に、もっとスピーディに商品を理解させて欲しいという願いです。
忙しいのに、「なんで見たい情報が、すぐに見つからないの?」と思わせていることが罪深いのです。
「お客様の時間を奪わない」これが一番の親切です。
店舗側だって、ページ制作の時間や予算を、本当にビジュアルが必要な「嗜好品や主力商品」に集中できたら、これこそ効率的ではないですか?
でもわかります。「がんばってる感」出したいんですよね。
ほかの店舗もやってるから減らすのは勇気いりますね。
だから、3~5枚は頑張って良いサムネを作って、無駄なのを省きませんか。
「日用品」で、お客様が本当に知りたいのは、これです(情報が最優先)
日用品を買うときにお客様が絶対に知りたいのは、情緒的なキャッチコピーや画像ではなく、「生活に直結する具体的な情報(スペック)」です。
たとえば、これです。例として書きます。
- お米を買うときなど
- 産地・品種・年産
- 5kg×2袋なのか、10kg×1袋なのか(小分けの有無)
- 1㎏あたりの価格は?
- 「届いた袋のまま、冷蔵庫の野菜室に入るのか?」(玄米や夏場の保存方法)
- 精米時期(注文後に精米してくれるのか?)
- サプリメントを買うとき
- 1日何粒飲むのか?(1粒でいいのか、6粒も飲まされるのか)
- 何日分入っているのか(他社製品との1日あたりのコスパ比較)
- いつ飲むのがベストなのか?(朝食後? 就寝前?などがある場合)
- 粒の実際の大きさ(喉に引っかからないサイズか)
お客様はこれらの条件を、何千と並ぶモールの検索結果から、候補を探してシビアに比較しています。
もちろんコスパも重視しています。
それなのに、こうした最重要な情報を見つけられなくて時間を奪われます。
- 「ページの一番下」に書かれていたり
- 「サムネ画像の5枚目」に豆粒のような文字で書いていたり
- 逆に「商品名の中」に書かれたり(長い商品タイトルだと見落とします)
これは、探し疲れてあきらめちゃいます。
お願いですから、大事な商品の説明は画像の中だけに埋もれさせず、商品ページのできるだけ上部に「シンプルなテキスト」で書いてください。
テキストであれば読みやすく表示されるし、探すストレスもゼロになります。
探すのに数分かかった… わかりにくかった実例と機会損失
実際に最近あった、私の例をお話しします。楽天市場で「ルテイン」と検索したときのことです。
検索結果に表示された件数は、なんと「3万6,000件」以上。
この途方もない数の中から、候補をいくつか選んでページを見て探します。
「成分量」「価格」、そして何より「1日何粒飲むのか」「いつ飲むのか(タイミング)」を比較しているのに…。
候補の中のページを開くと、画像は20枚以上、こだわり、ストーリー、機能など、素晴らしいけど読まない。スクロールをたくさんしても知りたい情報は出てきません。
数分ページ内を探した結果、ようやく見つけた「1日の目安:2粒」の文字。どっと疲れました。
一番シンプルなページで買いました。そこまで違いはないでしょうと、自分を納得させつつです。
「買い物のストレス」で進むEC離れ
頑張る店舗さんの気持ちはよくわかります。
でも、今のお客様が望んでいるのは、「買い物のストレスがないこと」だと思うんです。
「すぐに決められて、すぐに届いて、商品に満足した」これが一番の理想です。
そして、逆に店舗さんの気持ちもよくわかるんです。
私もLPを作ってきた人間ですから。
楽天市場の最初の頃に、派手なページを作ったのは私自身だからです。
だからこそ功罪も含めて書きますが、もうそれは時代にあっていないと思うんです…。
昔は、楽天の商品ページは「テキスト数少ない問題」もあり、画像しか貼れないイメージだったから。
でもそういう条件の中でも、お客様が本当に望むってなに?を考えたら、できることはあると思うんです。
だから、日用品はシンプルに画像は少なめで、わかりやすく、すぐに知りたい情報がわかる。
もしくは、画像は10枚あってもいいので、2、3枚目あたりに「買うために必須な情報」が確実にわかるようにしてほしい。これ徹底してほしいな。ダメかな~。
ちなみに、私は楽天大好き♡
なんだかんだといつも楽天で買います。
それに女性はポイントも含めて、楽天大好きです。
だからこそ愛をこめて言いたい。
女性の時間を奪わないでほしいんです。これが本音です。
怒られるかな~ (-_-;)
買い手の時間を奪わず、知りたい情報へ迷わず届けること。
要するに、これこそがECにおける本質的なCX(顧客体験)の最適化です。
👉 売上の作り方や自社ECの活かし方など、他の実践記事はこちらです。
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