
ホームページのリニューアルや改善の話になると、「トップページのデザイン」や「新しい機能」について聞かれることが多いです。
「会社概要(会社案内)」などの地味な情報は、ほとんど興味が無いようで、「今のページにあるから、それ載せて!」で終わりです。
最低限の情報があればいいという認識ですね。
でもこの「会社概要」は、実は最も重要なページの一つだと気づいてますか?
私自身のクライアントのGoogleアナリティクス(アクセス解析)を確認すると、
- 1位:「トップページ」
- 2位:「サービス内容」に続いて
- 3位~5位に必ずと言っていいほど「会社概要」があります
これは、何を意味してるかわかりますか?
とくに中小企業のホームページでは、BtoBや高価格帯のBtoCサービスの場合、お客様が「問い合わせ」や「資料請求」の前に「会社概要」を見ているケースがとても多いです。
ですが、それだけではなく中小企業の場合は常に「会社概要」を見られています。この事実、知ってましたか?
「会社概要」を見る理由
一言でいうと、「この会社、本当に大丈夫?」を確かめています。
会社概要は、会社紹介のページではなく、「安心して問い合わせてもいい会社か」を判断されるページです。
- 「実体があるか、安心できる会社か?」の確認
サービスや商品に魅力を感じても、「本当に信頼できる会社なのか」「実在する住所や代表者名が明記されているか」といった基本の情報を確認しています。 - セキュリティや個人情報保護への警戒
問い合わせフォームに個人の連絡先や社名なども入力することになるので、「情報を渡して大丈夫か」という心理から、会社概要やプライバシーポリシーのページを確認します。 - 社内検討・上申用の情報収集(BtoBの場合)
担当者が「この会社に問い合わせてみよう」と決めた際に、社内共有や上司への事前報告のために、会社概要にある規模感や設立年数、所在地などを確認することが多いです。
そして、見に来ているのはお客様だけではありません。
求職者(採用希望の方)も「会社概要」を必ずチェックしています
求職者はサービス利用客とはまた違った目線で、かなり細かく「会社概要」を読み込んでいます。
【求職者が「会社概要」で確認しているポイント】
- 会社の継続性・安定性
- 代表者の姿勢・理念(代表メッセージ)
- 事業の将来性と実体
- 勤務地の具体的なイメージ
【採用における会社概要の役割】
採用サイトや求人票でどれだけ魅力的な条件やアピール言葉が並んでいても、最終的に求職者が「応募ボタン」を押すときの判断材料になるのは、会社概要での実体としての誠実さや信頼感です。
また、アルバイトの求職者であっても、Indeedなどで求人を見つけた後に会社のWebサイトや会社概要をチェックする動きは非常に一般的です。
他にも、「自社との付き合いを開始・継続してよいか」を吟味する方たちが見に訪れます。
既存の取引先による与信管理や手続きをはじめ、提携を検討する企業、さらには融資や事前調査を行う金融機関・士業といった関係者からも、信頼性を確認する公式な情報として閲覧されています。
ケース1:情報が止まっている・10年以上前の写真がそのまま…
代表者名、電話番号、従業員数も、何年も前のままだと、「この会社、今もちゃんと動いてる?」と不安になります。
止まった情報は「放置」に見えるので、せっかく見に来てくれた人を不安にさせてしまうかもしれません。
例を出すと会社概要の「代表写真」は、意外と良く見られています。
しかも、会う直前なら絶対に確認しています。
私もやらかしたことがあります (-_-;)
ある会社に初訪問の際に、社長の写真がとても若かったので、お父さんかな?と思って…
「会長ですか?」と天然で聞いてしまい。
「いえ、社長です」と苦い顔で言われた時です…
会社概要に、会長もいると書かれていたので、てっきりそうかと… (-_-;)
御社のホームページは大丈夫でしょうか… 訪問者に、「えっ、誰?」って顔をされてませんか?
でも本人は気づかないのです。だってホームページ見てないのですから。
ケース2:場所がわからない
住所は書いてあるけれど、地図もリンクもなく、最寄り駅やそこからの所要時間も書かれていない。
特にBtoB企業の場合、取引先やトラック、面接に来る人が車で訪問することも多いため、「どのインターから降りてどの道路を通るか」「駐車場はあるか」といった車での案内がないのも不親切です。
スマホで開いて地図に飛べない、行き方がイメージできないだけで、「訪問者に配慮がない会社だな」という印象になってしまいます。
Googleマップの記載は「いまや必須」だと思います。訪問者の「調べる手間」をひとつ減らしてあげましょう。
ケース3:何をしている会社か明確にわからない
事業内容が「各種コンサルティング業」「情報サービス業」だと、結局なにをしてくれるのか不明と判断されてしまいがちです。
「各種コンサルティング業」と書くより、「中小企業の〇〇を解決するサービス」と書くだけで、解像度があがり自分のことだと理解してもらえます。「自分の困りごとを頼めるか」がすべてです。
ケース4:登記情報だけが置いてある
会社名・住所・資本金・設立年だけの場合、もちろん間違ってはいませんが、「信用していい会社か」はひとつも伝わってきません。
お客様が会社概要を見る理由は、その会社の”人となり”の確認なのに、そこに肝心の「人」がいないというのは、いちばんもったいない失敗です。
ケース5:スマホで崩れている
パソコンではキレイに表示されていても、スマホで開くと表がはみ出す、文字が小さすぎて読めないなどで、「会社概要」だって、スマホで見られているという認識が足りないケースです。
会社側が「パソコンで見て、スマホで一度も確認していない」という残念パターンが本当に多いです。
また、「信用情報をお客様はしっかり見ていて、問い合わせが来ない」場合、「会社概要」が表で横スクロール、「お問い合わせフォーム」が重い(量が多い)など、なんらかの問題を疑ってみることも重要です。
改善策:単なる「情報の置き場」から「人が見える場所」へ
やるべきことはシンプルです。
数字や住所を並べるだけの場所から、「どんな姿勢で事業に取り組む会社か」が伝わる場所へ変えることです。
また、会社概要・事業概要・沿革・理念など、それぞれの役割を明確にすると、お客様が必要な情報を探しやすくなります。
以前お手伝いした会社でも、「自分たちの理念」「これまでの歩み」「何を提供する会社なのか」といった情報を誠実に公開したところ、お客様から、こんな言葉をいただいたそうです。
「大手さんかと思いました。情報がしっかりあって、安心して問い合わせできました。」
お客様は、会社の規模ではなく「必要な情報が開示されているか」「誠実に向き合う会社なのか」を見ています。
会社概要や事業概要、会社案内のページは、自社の誠実さを証明できる大切な場所です。
信頼を落とさないためにも、まずは情報が正しいか、そして分かりやすいか、をぜひ一度見直してください。
- 事業内容
専門用語ではなく「誰のどんな悩みを解決する事業か」を具体的に書く。 - 代表メッセージと顔写真
短くても良いので、代表の考えや姿勢が伝わる言葉を添える。 - 会社の沿革、主要取引先、保有している許認可・資格
公的な証明やこれまでの実績を網羅し、客観的な安心感をつくる。 - アクセスページの確認
Googleマップの埋め込みでスマホでナビが起動する状態に。住所のテキスト表記だけでは不十分です。
情報は、できるかぎり最新にする必要があります。
年に1度、決算期などに見直すルーティンをつくるといいですね。
最後に:検討を無駄にしない導線をつくる
会社概要を読み込み「ここなら大丈夫だ」と納得した訪問者は、その場で問い合わせようとします。
そのタイミングを逃さないよう、ページの最下部には必ず問い合わせボタンを配置してください。 メニューまで戻らせる手間をかけさせないことが鉄則です。
まとめ:名刺交換のあとも、興味をもたれたら必ず見られています
展示会や商談で名刺を交換したあと、興味をもたれたら、相手は「どんなサービスをやっているか」だけではなく、ほぼ確実に会社概要も見にきます。あなたも見ていますね?
名刺1枚ではわからない「会社の規模感」「代表の想い」「実績や沿革」を見て、「本当に付き合って大丈夫な会社か」「次の打ち合わせに進めるか」を判断しています。
サービスページで「期待感」を持ち、会社概要で「信頼感」を得てこそ、初めて次のアクションにつながるのです。
一度、お客様になったつもりで、ご自身の会社概要を開いてください。
→この会社に、あなたなら問い合わせますか? 応募しますか?
大丈夫と思えたらOK。もし「うーん」と思ったら、ぜひ直しましょう。
会社概要の次に見られるのは、「この会社は何ができるのか」の事業概要です。
→次の記事では、中小企業のHPの「事業概要」の失敗例です。
私が目指しているのは、その会社の等身大の良い姿を伝えて、「この会社と付き合いたい」とお客様に思っていただけるホームページです。「中小企業が、その会社らしさで選ばれる理由」をつくる。
このシリーズでは、「選ばれる理由」を一緒に考えていきます。
これがまさに、中小企業のWeb戦略(Webブランディング)です。
